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2023.08.18

原修太|体を張ったプレーと3Pシュートで勝利に貢献

原修太|Shuta HARA
SF/193㎝/96㎏/1993年12月17日生まれ/千葉ジェッツ/国士舘大学出身/千葉県出身

 

世界に挑む!男子日本代表候補インタビュー

原修太 | 体を張ったプレーと3Pシュートで勝利に貢献

 

中学、高校時代は無名選手だが、ポテンシャルはあった

小学校6年生のときに全国ミニバスケットボール大会に出場(予選グループ敗退)している原修太だが、中学校(高根台中学)、高校(市立習志野高校)では県大会を突破できず全国的には無名と言っていい存在だった。「バスケは高校でやめようと思った」ほどで、情熱を傾けていたとは言い難い。しかし、高校最後の千葉県大会で対戦した相手校(拓大広陵高校)の監督から言われた「大学でもバスケをやった方がいいぞ」という言葉が心の片隅に引っ掛かり、国士舘大学(当時は関東2部リーグ)への進学を決意する。そこから知らぬ間に原の人生は“バスケットボール選手・原修太”へと舵が切られていたと言っていいだろう。

国士舘大学で原の人生に大きな影響を与えたのが2年先輩の松島良豪(レバンガ北海道→国士舘大学アシスタントコーチ)だ。「松島さんには努力することやバスケの楽しさを教えてもらいました。僕の人生にとってのターニングポイントになる人だったと思います」と、原の成長を促す重要な指南役を果たしてくれたのが松島だった。

入学早々メキメキと頭角を現した原は、2年生の大学リーグ入替戦で国士舘大学を1部リーグへと押し上げるほどに成長。さらに4年生のときには、第28回ユニバーシアード競技大会(2015年・光州/FISUワールドユニバーシティゲームズ)のメンバーに選出されて代表入り。「入替戦での僕のプレーを見た監督の池内(泰明、拓殖大学監督)さんが気にかけてくれたらしく、シュート力を買われて代表に呼んでもらいました。ユニバ出場は僕にとって大きな経験で、世界の広さ、すごさを実感した場でもあります」と、その後の原の人生を決する分岐点となった。

その年の12月、千葉ジェッツに入団しプロの世界に身を投じたが、大学卒業後の2016-17シーズン直前に右第5中足骨不全骨折というケガを負う。ルーキーシーズンの序盤はリハビリ生活に費やすこととなってしまった。それでも災い転じて福となすのことわざどおり、その間にトレーニング励んだ原。コートに復帰したときには肉体が一回りたくましくなっており、周囲を驚かせた。

その後、第29回ユニバーシアード競技大会(2017年・台北/FISUワールドユニバーシティゲームズ)を経て、FIBA3x3ワールドカップ2018の代表候補に名を連ねるまでになるが、再び不運に襲われる。体調不良により戦線離脱を余儀なくされただけでなく、入院するまでになったのだ。検査の結果、分かったのは潰瘍性大腸炎。このときに病気療養で入院する辛さを身をもって知った原は、その後、同じ経験をしている子どもたちに夢や希望を与えることを目的とした長期療養児支援活動の「ハラの輪」をスタートさせる。その一方、バスケにおいては病気と付き合いながら、地道な努力を積んで千葉ジェッツの主力となり、日本代表候補へと進化していった。

千葉Jでは中心選手として活躍

ゴリゴリの肉体が武器!魅力あふれるパワープレーは必見

B.LEAGUE2022-23シーズンの千葉ジェッツは、レギュラーシーズン53勝7敗。勝率88.3%、最多勝、最高勝率、24連勝などB.LEAGUEの記録を更新してB1東地区優勝を飾った。チャンピオンシップ・ファイナルの琉球ゴールデンキングス戦後は、「最後は負けましたが、ケガ人が多い中で、連勝記録、最高勝率を取れたチームメイト、スタッフを本当に誇りに思います。個人としても、積極性が増えてステップアップできました」と前向きだった原。チームではシューターの役割を担い、すべての試合でスターターを務め、レギュラーシーズンベストファイブ、ベストディフェンダー賞を受賞。その活躍が認められ、FIBAバスケットボールワールドカップ2023の代表候補入りとなった。原にとってはトム・ホーバスヘッドコーチ(HC)体制へと代わった2021年11月以来の代表候補入りで、「プロでやっている以上、日本代表に入ることは夢でした」と語る。

チームに合流後、ホーバスHCと話す機会があり、「僕が代表に呼ばれた時点で、ディフェンスやドライブなど体を張ったプレーを求められていると思っていたので、そのことを自分から話したところ、ホーバスHCからも『もちろんそうだよ』と言われたので、よりそこに集中してプレーすることができています」と自身の役割も明確となっている。

B.LEAGUEでの活躍を自信に変えて、最終ロスター入りを目指す

日本代表選手としてのデビュー戦は、今年最初の強化試合、7月8日に行われたチャイニーズ・タイペイ第1戦。第2クォーター残り3分に井上宗一郎に代わってコートインし、残り8秒に左45度から放ったディープスリーは見事にリングを射抜いた。「僕は代表に最後に入ったから、ローテーションの中でも最後というのは覚悟していました。でも、前半の最後まで出られない悔しさもあります。だから、結果を残すことができてやっとスタートラインに立てたと思います。これからも浮かれることなく頑張っていきたいです」と言う原は、出場時間13分ながら18得点(3P6本)と馬場雄大と並ぶチームハイのスコアを残してみせた。

「日本代表入りの次の目標は、代表選手として定着することです。まだ僕は代表でも下っ端の方。下から這い上がっていくことは難しいことではありますが、今はそれを楽しんでいます。日本代表の一員で戦うのは、ユニバーシアード以来のことですから、どれだけ自分が世界で通用するのか、どうやってチームに貢献しようかと常に考えているので今はすごく楽しいです」と、コツコツと自身の長所を伸ばし、短所をなくしていく努力を惜しまない原。「FIBAバスケットボールワールドカップ2023では、体を張ったプレーと空いたら打つ3Pシュートなど、積極的なプレーで勝利に貢献できればいいと思っています」と意気込む。

ところで、年々上半身のたくましさが目立つ原に、普段心がけていることを聞いてみた。「体重そのものはここ数年変わっていませんが、昨シーズン、スタッフが代わってからトレーニング方法もがらりと変わり、それがすごくはまっています。元々体は大きく筋肉がつきやすいのですが、今年は筋量というより、素早く動けるよう筋肉の質などを意識してトレーニングをしていました」と、たくましさにスピードが加わった秘密を明かしてくれた。FIBAバスケットボールワールドカップ2023でも、外国人プレーヤーと対峙したときにそのゴリゴリの肉体がものを言うはずだ。

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