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2023.08.18

西田優大|強みを生かしたスタイルでPGにも挑戦

西田優大|Yudai NISHIDA
SG/190㎝/90kg/1999年3月13日生まれ/シーホース三河/東海大学出身/徳島県出身

 

世界に挑む!男子日本代表候補インタビュー

西田優大|強みを生かしたスタイルでPGにも挑戦

 

福岡大附大濠高校時代に3Pシュート、東海大学時代にディフェンスをマスター

左利きから放つ高確率の3Pシュート、切れのあるペイントアタック、さらに気迫のこもったディフェンスと、攻防に渡りチームメイトを鼓舞するかのような熱いプレーを見せるのが西田優大だ。特に3Pシュートとディフェンスは一級品で、「3Pシュートは福岡大附大濠高校時代に、ディフェンスは東海大学時代に身につけたものです」と言う。

父が社会人リーグに所属していたこともあり、小学校3年生のときにミニバスを始めた西田。毎日、庭にあったバスケットボールゴールに向かってシュート練習を繰り返していたためロングシュートを得意としていたが、その才能をさらに伸ばしたのが福岡大附大濠高校時代。「もともとシュートを打つことが好きだったので積極的に狙っていましたが、福岡大附大濠高校で片峯聡太コーチにフォームを変えてもらったのをきっかけに確率が高くなりました。それからはシュートを打つのがさらに楽しくなり、より打ち込むようになったので、シュート力の土台は福岡大附大濠高校時代に身に付いたと思います」という。

その才能を認められ、アンダーカテゴリーの日本代表となり、FIBA U16バスケットボールアジア選手権大会2015、FIBA U18バスケットボールアジア選手権大会2016に出場。特にFIBA U18バスケットボールアジア選手権大会2016では得点源の一人として準優勝に貢献している。しかし福岡大附大濠高校では1年時にインターハイ優勝、ウインターカップ準優勝を経験しているものの、2年時はインターハイ、ウインターカップともに2回戦負け、3年時はインターハイ1回戦負け、ウインターカップ2回戦負け。チームを勝たせることができなかった悔しさは、今でもバスケットボールに対するモチベーション、原動力となっている。

その後、進学した東海大学では大きな意識の変化があった。「高校時代は正直、ディフェンスが大嫌いでした。でも東海大学はディフェンスを大切にするチーム。嫌でもやらなければならないという状況で、やっていくにつれてどんどん『ディフェンスって楽しい』と思うようになりました」と西田。オフェンスに優れた選手は、ディフェンスに回ると相手オフェンスがどう仕掛けてくるかを予想できるもの。高校時代まで点取り屋だった西田は、視点を変えれば相手のプレーを読むのがうまいはずで、どんどん相手を止められるようになり、「そこからディフェンスにも積極的に取り組むようになりました。特にフットワークの部分はだいぶ良くなったんじゃないかと思います」と、今に続くディフェンスの良さを東海大学時代に手に入れた。

ちなみにバスケットボールとは関係ないが、学生時代にボウリングに通い詰めていてマイシューズも持っているという西田。ベストのスコアは267だという。ボールをコントロールするという意味では、バスケットボールをリングに通すのと、ボウリングボールを狙ったピンに当てることは通じるものがあるのだろう。

その東海大学在学中、B.LEAGUE名古屋ダイヤモンドドルフィンズと特別指定選手契約を結び、卒業前には新潟アルビレックスBBに入団。2020-21シーズンは28試合に出場し、うち9試合でスタメンを務めたが、「苦しい時期でした」と自らが思い描くプレーができず結果が残せなかった。しかし、2021-22シーズンにシーホース三河に移籍すると、「鈴木貴美一ヘッドコーチ(HC)の『ミスを恐れず、どんどんやりなさい』という言葉に後押しされ、伸び伸びできるようになりました」と持っていたポテンシャルを発揮。新潟アルビレックスBB時代は1試合平均5.4得点だったが、シーホース三河に移籍してからは2021-22シーズン11.6得点、2022-23シーズン11.3得点と2桁得点をマーク。2021-22シーズンは最優秀新人賞を獲得している。

東海大から三河に入団。2021-22シーズンには最優秀新人賞を獲得

Wユウキより高身長であることを生かしディフェンスで持ち味を発揮

西田は前述のように、これまでアンダーカテゴリーの日本代表としてプレーし、その後、東京2020オリンピック前には日本代表候補に名を連ねていたが、大会時にはメンバーの中に西田の名はなかった。しかしシュート力、そしてディフェンスを評価されトム・ホーバスHCに日本代表として呼ばれると、FIBAバスケットボールワールドカップ2023アジア地区予選では10試合でプレー。Window2のチャイニーズ・タイペイ戦では3Pシュート、ペイントアタックと躍動し27得点を挙げる活躍を見せている。

日本代表については「アンダーカテゴリーのときから憧れがあり、『日本代表としてプレーしたい』という気持ちを持ち続けていたので、選ばれてすごくうれしかったです」とのこと。また「アンダーカテゴリーのころから一緒にやってきた吉井裕鷹や井上宗一郎と、またこうして日本代表として集まれているのは感慨深いものがあります」とも。「コートではみんな切磋琢磨して、先輩後輩関係なくバチバチやるのですが、オフコートでは川真田紘也を含め同期と一緒にいることが多く、みんな明るいので、そういう意味では助かっています」と心強さがあるようだ。

登録のポジションはSGとなっているが、PGとして起用されることも多く、「どちらのポジションもできるのが強みだと思うので、求められているものに対して全力で応えたいと思っています」と西田。特にPGとしては「Wユウキ(富樫勇樹&河村勇輝)に比べて僕は身長があるので、ディフェンスの部分で自分らしさを出していきたいと思っています。また3Pシュートはみんなが得意としていますが、ペイントアタックをしてそのままフィニッシュまで持っていくところも積極的にいきたいと思っています」と自分ならではの持ち味を発揮する意気込みだ。

FIBAバスケットボールワールドカップ2023では、チームとしてアジア1位になることを目標にしているが、そのために大切なのが第1戦ドイツとの試合だ。「相手のキーとなる選手への対策はしていて、いかに気持ちよくプレーさせないかがすごく大事で、7月23日の韓国遠征2戦目のように高いインテンシティ(強度)で戦うこと、そしてチーム全員が『アジア1位になる』という共通意識を持つことも大切だと思います。そうしたことを本大会に向けてしっかり詰めていければと思っています」と緊張感を持ちつつ臨む構えだ。

アジア1位を目指した戦いが始まろうとしている

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